九州視察

2011年11月10日 15時15分 | カテゴリー: 視察報告

10月は忙しく、視察が重なりました。1つは先週17日〜19日(二泊三日)、所属する文教・子ども委員会で九州へ行政視察。もう1つは24日月曜日に東京・生活者ネット子ども部会で八王子の小中一貫の不登校対応学校視察。

文教・子ども委員会行政視察で九州へ
初日は鳥栖市役所に行き小中一貫教育をこれから導入していこうという佐賀教育委員会の熱い意気込みを聞きました。
鳥栖は私がいた25年前は自然豊な印象でしたが産業技術研究所ができ「サガン鳥栖」のサッカースタジアムができたりと変わり、現在約7万人の人口が毎年800人増えている発展している市です。住みたい都市全国4位だそうです。
8つの小学校と4つの中学校があり、だいたい3〜4クラスでとにかく校庭が広い。目黒区の学校の3倍はありそうです。
そんな発展している鳥栖市にも15パーセントの児童が中学入試をして私立に行くそうです。(目黒は50パーセント以上)また「中一ギャップ」という言葉もできているように環境、勉強の変化についていけない子どもが増えていて、ひどい子は不登校になってしまうそうです。
そこで、小学校と中学校で一貫して部活動と教育活動を行うことでギャップを埋め、ハードルを低くしようとの取り組みです。地域に根付いた学校を目指し、中学校の先生の授業を小学生が受けられたり、中学の部活動に小学生が参加したり、行事を一緒に行ったり、中学生が小学生に読み聞かせをしたり、一緒に掃除をしたりと自然な交流が行われているそうです。目黒区も是非導入を進めていくべきだと思いました。

2日目は佐賀市小中一貫教育の芙蓉高校を訪ねました。瓦屋根で床が板張りの十分な余裕のある校舎。とても明るくて居心地のいい空間で、卒業してからも勉強しにやってくるというのも納得できます。
小中学校合わせて全校150人弱。1クラス20人前後なので生徒1人1人にきめ細かい対応ができます。中学生が小学生の面倒を見ている姿がいたるところで見られるそうです。中学で私立に行く生徒もほとんどなく、いじめも不登校もいない理想的な学校を見た気がしました。ただ人間関係の固定化が問題で高1ギャップがあるという話でした。
午後は武雄市役所に行きiPod導入のお話しを聞きました。武雄市長は最年少で市長になり現在2期目で市のHPをface book,にするなど行動力にずばぬけでいて話題性の高い市長です。(佐賀市の職員の方がそう言っていました。)
11の小学校のうち2校をiPod導入モデル校として国から補助金が出ているそうです。それと平行して電子黒板化も行っており、委託のICT支援員(教師ではない)を各クラスに配置し、iPodや電子黒板の操作の補助を行っているそうです。確かにドリルなどは○つけまでやってくれて、教員も瞬時に生徒の理解度を目にすることができます。ゲーム感覚で行える授業は子どもを惹きつけるのは確かですが、費用対効果を考えるとちょっと疑問です。

遠距離に住む高齢者、子育て中の方、障がいのある方などに主に利用価値のあるiPod図書館の説明もありましたがまだまだ著作権の問題があり幅広い図書整備には時間がかかりそうです。
そこから鳥栖に戻り新しくできた九州新幹線に乗って鹿児島へ行きました。
会社経営による認証保育園、元気キッズ保育園を視察しました。民間ならではの朝7時〜夜7時までの対応。体操や英語教育を導入し、食品会社の得意分野である食育では畑を利用していろいろな野菜を作っているそうです。会社的経営としては劣等生ですとおっしゃっていました。会社経営による保育園の運営の難しさが垣間見られました。
最後は鹿児島市子育て支援拠点事業の「なかまっち」を視察しました。
街中にあり自転車駐輪場との複合施設で年間3200万をかけて職員5名体制で行っています。
臨床心理士、言語聴覚士、保健師、管理栄養士、看護師、助産師、幼稚園教諭などとにかく専門家の相談事業が充実していました。貸し部屋などはサークル等で利用する場合は無料とのことで、至れり尽くせりの感はありましたがまずはどうしていいか分からない親に情報を提供し、共有しているところだと感じました。これから事業が軌道に乗れば親の子育て力アップに発展していくような気がします。他にも今後同じような施設を鹿児島市に2つ作る予定だそうです。

二泊三日で九州を横断するような今回の文教・子ども委員会の視察でしたが地方の方が柔軟に新しい取り組みをおこなっており、仕事は増えるし失敗するかもしれないけど現状を少しでも良くするためにとにかくやってみるという意気込みを感じました。この点は目黒区も大いに見習う点だと思いました。
                             広吉 敦子