都市環境委員会 視察報告

〜電力の自給自足をめざして〜

太陽光パネルの内側から
太陽光パネルの内側から
7月11日、5月から所属する委員会で総工費38億の東京工業大学のグリーンヒルズ1号館(環境エネルギーイノベーション棟、東急大井町線の電車から見える太陽光パネルの建物)を視察しました。
2009年からのプロジェクトだったそうですが、震災後、急に脚光を浴びて国内外から注目されています。(4月11日付の朝日新聞朝刊1面に掲載)10時半頃、現地に到着しましたが冷房を入れていないにもかかわらず、遮光と断熱で森林の中のような爽やかさでした。CO2の排出を60%以上削減し、棟内で使用するほぼ全ての電力の自給自足を目指すこの建物は、高効率な設備導入とその効率的運用による徹底した省エネ化をしています。その内容は機器の高効率化、熱の遮蔽と断熱、廃熱利用、効率的スイッチング、見える化による節電行動促進、自然エネルギーの活用(風、換気、クールピット利用)と多岐に渡っています。
さらに南面、西面、屋上全ての壁面への太陽電池パネルの高密度設計とその不足分を補う燃料電池を組み合わせ、再生可能エネルギー、化石エネルギー複合型の高効率分散型発電システムを導入しています。太陽光発電は650kw、リン酸型燃料電池は100kwです。
空調は地中熱ヒートポンプ(室外機排熱利用)と放射冷暖房を組み合わせることによりファン動力の削減と自然な空調が可能になります。排熱利用としては他に吸収式冷凍機(高温排熱利用)と湿度を制御するデシカント空調(低温排熱利用)でさらに高効率化しています。また風量制御ドラフトチャンパー、と吸排気の性能を高めるシステムを導入するなど、東工大の英知を結集させています。
この智恵が日本中に、そして世界中に波及することを願っています。

                                広吉 敦子