原発問題とエネルギーの未来 

2011年5月17日 16時14分 | カテゴリー: 活動報告

「原発のない日本を作るために」真下俊樹氏・「原発の今、放射能の影響、私たちの未来」田中優氏・「海の資源への影響と風評被害を考える」有路昌彦氏

原発問題とエネルギーの未来

5月13日(金)に10時半〜16時半まで昼食を挟んで3人の方の講演を聴く機会に恵まれました。
最初は真下俊樹さん(神戸市外国大や法政大学などの講師、日本消費者連盟運営委員)による「原発のない日本をつくるために」。真下さんはヨーロッパ事情に詳しく、今回の福島原発事故後の日本は反原発運動の強い現在のドイツと似ていると指摘していたのが印象的でした。
実はコストの高い原発の新規増設はもう無理。寿命がきたものから廃炉になるであろう。これからは少しずつ電気を使わないしくみの変えていく「ネガワット」の考え方で徐々に新エネルギーに移行していくであろう。この夏にいかに皆が節電できるかで脱原発の進み方が決まっていくだろう。ドイツは緑の党が政権をにぎったようにとても環境意識の高い国、日本もドイツのようにエコ関係のシンクタンクが増えていくべきだと思うとおっしゃいました。

次に今回、生活者ネットワークの推薦人になってくださった、現在超売れっ子の市民活動家の田中優さんによる「原発の今、放射能の影響、私達の未来」。
田中さんは初めから切れ目ないトークで、所どころでハッとされられる言葉が散りばめられていました。「外部被爆」より空気、食べ物、飲み物などからの「内部被爆」が問題、生活クラブが放射能の基準を国に合わせたことを大変残念がっていました。また、放射能は子どもは大人の10倍、胎児は大人の100倍影響を受けやすいのだそうです。そこでこれからどうすればいいか?放射能は浴びた量に比例して体に影響がでるので、福島にいる妊婦、子どもはなるべく浴びないようにする。東京は飛散量が多い時だけ濡れガーゼ入りの花粉症用のマスクをする。ミネラルウォーターが安全だとは言い切れないので、基準の厳しい水道水に粉末活性炭をいれて1晩おいた物を使う。そして、国全体が脱原発に向かって進む。そのためにも、「いきなり原発から自然エネルギーに切り替えるのではなく、まず節電をする。産業界も家庭と等しく電気を使えば使うだけ料金が上がる仕組みにする。」とおっしゃいました。送電線を国が管理。海に浮かべる発電所、小規模水力発電所等アイディア満載でした。

最後に有路昌彦さん(近畿大学農学部准教授)による「海の資源への影響と風評被害を考える」。 有路さんは大学で教鞭をとり博士であり、会社を2つ経営し、水産業界でも幅広くご活躍です。時々大阪弁になり、笑いありのトークでした。「風評被害」を防ぐためには人の判断ではなく、自分で判断すること。まず調べること。食べ物でいえば、食品安全委員会が出す情報以上に正確な情報はないとのことです。
誰でも「危ない」という言葉には敏感に反応します。その言葉に惑わされずただ事実を調べること。風評被害で1回に何千億円が消え、沢山の方の生活に影響を与えることとなり、その結果生活が苦しくなることで生命にも関わることになっていくとのことでした。私たちは情報を「理解できる力」「選択できる力」を高めていくことが大切だとよくわかりました。
 今回、違った観点から3人のお話を1日にギュッと凝縮して聞くことができ、バランスのとれた情報を得ることができました。今後は今日聞いた話をもとに自分でも実践しながら、生活者ネットの政策提案にも繋げていきたいと思います。