内容は以下のとおりです。
1、まず1点目は介護について。
第3期介護保険事業計画から住み慣れた地域で暮らし続けることを支援する政策がとられてきました。しかし、本格的な高齢社会に突入し、実際に在宅で介護する家族や介護される本人にとって十分な支援があるとはまだまだ言い難い状況です。介護される本人の尊厳や健康を守り、幸せな社会生活を送れ、又介護する家族やヘルパーが適切な支援を受け、メンタル面でも身体の面でも負担を感じず、豊かな介護ができる環境づくりが重要だといえます。
2011年6月には介護保険法を改正する法律案が可決されました。
改正の内容は要介護者などが在宅で暮らし続けられるよう「地域の医療、介護、予防、住まい、生活支援サービスの連携による包括的な支援」の推進を中心とした内容になっています。
また、自治体ではこれに基づく第5期介護保険事業計画の策定時期がせまっています。
「介護、予防、医療、住まい、生活支援」を基本に考えながら認知症支援策の充実、医療との連携、高齢者の居住にかかる施策との連携、生活支援サービスの向上を図って、地域包括システムを早急に構築することが必要であると思われます。
(1) まずは在宅介護を支えるネットワーク化について
医療サイドの依然払拭されない病院至上主義、在宅への認識不足などが指摘されています。医療と福祉が同じ土俵に乗れていない構造的な問題だと思われます。
ア、かかりつけ医をもつことを医療側では推進しているが、そのかかりつけ医とケアマネージャーの連携は充分に取れているのでしょうか。
区長 主治医の情報はケアマネージャーへ連絡し、連携の手引きを作り、促進に努めている。
ア、そこで医師会に対して認知症や介護予防の啓発事業を働きかけることも必要だと思いますがいかがでしょうか。
区長 そのとおりだと思う。行っていきます。
イ、5つある地域包括センターは社会福祉事業団3、やさしい手1、社会福祉協議会1、に委託しているが地域のコーディネート力はそれぞれどうでしょうか。
区長 都の研修に参加するなど職員の資質向上に努めているため必要なコーディネート力は発揮できていると認識してる。
ウ、認知症の方の割合、閉じこもりの傾向の見られる方の割合はどうでしょうか。
また、地域課題として急増することが予測されるこれらの方に行政としてどのようにアプローチしていくのでしょうか?
区長 認知症は12.7%、 外出が週1未満の閉じこもりがちな方は6.4%(区のアンケート)
認知症サポーター制度や相談、医療との連携等総合的に対策を考えている。閉じこもりがちな方
は地域で気軽に交流できる場が大切だと考えている。
(2)介護者支援について
家族介護者は睡眠の中断、自由時間、社会活動の減少等不安や戸惑い、不自由さ、孤立感を感じている場合が多い。また、介護従事者も不安定な雇用や低賃金から心や体に変調をきたす人が多い状況にある。そして10年後には団塊の世代が介護対象者となり多くの介護が予想される。介護施設に入所できない在宅介護の比率が高まることを見越して介護者の半分を占めるであろう配偶者、娘への援助を今から考えておくべきではないだろうか。
ア、 介護者支援として現在メンタル面と、フィジカル面の対策が重要と考えられるがいかがか。
区長 介護の会等悩みの相手や場の整備は区内5箇所で行っている。
介護者の休養としてショートステイの有効活用も勧めている。
イ、 子育てと高齢者の介護を同時にかかえている方に対しての施策を実施する必要があると考えられるがいかがか。
区長 確かに必要だと考える。相談事業など強化していきたい。
2、 域子育て支援拠点事業(ひろば型)について
核家族化が進み地域の子育て力の低下が指摘されている今、支え合いの仕組みづくり
の再構築が急務である。
目黒区は保育園と児童館で現在子育てひろばを行っているが、今後は色々な世代が集う豊かな社会(コミュニティ)を築く大きな鍵となる地域住民運営のひろばが必要ではないだろうか。
(1)子育てひろばを地域住民で運営する場合住区センター内、民家の空き部屋利用、空き店舗、公の施設の空きスペース等が考えられるがいかがか。
区長 住区センターでは児童コーナーなど自由に使えるスペースあるが、今後住区センターを含む区施設の抜本的な見直しを行っていくなかで検討したい。
(2)高齢者も子育ても、障がい者も孤立が問題となっている今どんな人でも集え交流できる居場所が必要だと思われるがいかがか。
区長 老人いこいの家でのお楽しみ会等で交流はあるがそれ以外でも世代間交流をしている区民の支援は適切に行っていく。
(2) 荒川区の「みんなの実家まちや」のようにご自宅のお部屋を提供してくださる方がでてきた場合、地域の子育て支援団体に子育て支援拠点として運営を任せるという方法も可能だと思いますがいかがでしょうか。
区長 研究していきたい。
(3)地域子育て支援拠点事業ではひろばに出てくることができない親子を直接訪問して支援する乳児家庭全戸訪問事業も含まれる。現在産後鬱の相談が増えており、虐待に繋がる可能性も高いと危惧されている。新生児訪問件数を増やす必要性があると考えるがいかがか。
区長 現在40%の実施率だが努力していきたい。母子手帳配布時に出生票を渡し、訪問希望者は区に郵送し、電話連絡後に訪問している。出産通知書の提出率が低いため戸籍課と連携していくことも考えられるが目的外使用となるため手続きが必要なため研究してみる。