3月議会 

平成24年度予算可決 

財政難の中、新年度の予算規模は884億円で昨年度より0.5%減にとどまった。イベント経費の節減や細かな削減に努力したにもかかわらず、今年、満期一括償還するための経費が含まれているためだが、実際の予算は851億円で4.3%の減となる。
3年間で185億削減のアクションプログラムが反映された内容だが、職員にとっては公平感が無く目標半ばでの経費節減もあり、士気の低下につながってしまった感は否めない。

 防災対策に審議が集中 
東日本大震災を教訓に国や都では防災計画の見直しが予定されている。区も計画の検証と見直しの手続きに入っているが、今こそ「防災対策」は人と人のつながりを中心としたまちづくりが必要だ。
区は住区住民会議に地域防災運営協議会の早期設立を目指し、10名の防災士育成のための研修、受験費用の助成を予定。さらに、防災マップも作る。マップ作りには区民が主体的に参加できる手法として「ワークショップ」が有効だ。防災計画づくりには、子ども参画の防災活動、女性や要援護者の視点が重要。今後はあらゆる角度での区民の参画が必要となるため、具体的な参画の手法としてJR跡地の活用方法を提案した。

JR跡地の有効利用は“プレーパーク”で
平成7年に購入したJR跡地は平成18年度に都と区が協定を結び地元のまちづくり協議会と話し合いを進めてきた。今回、財源確保のため、売却の方向で決まりそうだ。目黒川からつながる「目黒の森」として貴重な緑地が広がるが、本来ならば緑地として保全し、区民のために活用できることが望ましいと考える。しかし、それが望めないならば売却が決定するまでの間、暫定利用として地域に開放することを提案した。公募提案方式などを取り入れ、区と周辺住民の方々が協議しながら進め、防災親子サバイバルキャンプをはじめ、フリーマーケット、コンサートなど、子どもの冒険遊び場※(プレーパーク)体験等を提案したところ、「検討したい」と意欲的な答弁があった。

住民活動を応援する寄付・助成制度を
3億のまちづくり基金が廃止され、一般会計の中でまちづくり活動助成は継続していくとのこと。歳入対策として世田谷区のまちづくりファンドのように子育てやコミュニティ、震災支援や福祉、文化や芸術等の分野別寄付制度に区民参加の助成審査会を設けるなど、まちづくり活動をより活性化する制度を提案したところ、早速、検討に入り実現しそうだ。

中学校保健体育必修「柔道、ダンス」!
今年度秋から授業に導入される柔道。一つ間違えば事故につながるため、指導者の専門性が疑問視されている。しかし、研修回数を増やし、指導計画を作ることで危険を回避するとのこと。マニュアルで武道が身につくのか、疑問だ。
もし、事故が起こっても俊敏な対応ができるよう研修内容にも盛り込んでいるとの事。保護者には説明会で丁寧に説明しているとのことだが、入学前の保護者など多くの区民も心配しているため広く情報提供していく必要がある。指導者不足も懸念される。

予算審議の全てに共通するコミュニティの創生。世代を超えて区民がつながる仕組みづくりを実現するために、区民と行政が議論を重ねられるよう、今後も働きかけていきます。

※「自分の責任で自由に遊ぶ」プレーパークは、世田谷に4つあるが目黒にはない。