国が「政治的判断」と決定した原発稼動に対し、国内外では沢山の反対運動が起こっています。そこでただ反対するだけではなく実際に節電をすることで原発に頼らない社会を実現させていこうという市民運動「電気カエル計画」が動き出しています。努力ではなく、知恵と技術と活かした効率的な手法として有効だと考え、今回の質問に取り組みました。
今年の夏、区は10パーセント以上の使用抑制目標を掲げています。去年は区有施設約25パーセント前後の節電実績が報告されていますが東京電力の電気料金値上げを考えると去年並みの節電を行わないと今年度の予算に見合わないと考えられます。
日本の電力使用状況は業務用、産業用が6割を占め、その事業所の電力の使用割合は照明が3割、空調が4割となっており、特に照明の節電への取り組みが最も有効であると考えました。
(1)目黒区庁舎の蛍光灯について
ア、区庁舎の蛍光器具は全部で5680台あって1灯型等を除くと3009台。
蛍光灯の種類はほとんどHFインバーター。反射板を設置し、安定器は現在の2灯用を1灯用に変更します。蛍光灯は産業廃棄物を減らすために現在のものを使用するとします。
蛍光管は平成14年から使用。これを反射板がつくことで1灯用の蛍光管に全て替えると節電効果は約30パーセントで、経費削減の見込みである。目黒区として検討するべきだと思うがいかが。
区長:現在区庁舎にはLEDダウンライトは84台、蛍光管は5600台ある安定器は平成14年に設置したものであと10年はもつと言われている。提案の反射板をつけて蛍光灯2本を1本にするシミュレーションをしてみたが照度がたりず、増設が必要となる。電気量が削減になるが初期投資回収に長期間かかるので計画の具体化は難しい。
イ、蛍光灯も区が中小企業と一緒に共同購入すると単価がぐっと下がるため、中小企業も蛍光灯取替え節電に取り組みやすい。中小企業の節電対策にも積極的に取り組むべきだと思うがいかがか。
区長:今後直管型LEDが標準化、JIS規格化して、また安価になり庁舎一斉取替えということになれば共同購入の仲介をすることも実現可能である。
(2)電力契約について節電はピークカットが有効であるがはじめから電力ピーク時をコントロールするデマンド契約をすることで基本料金がおさえられ経費削減になるが、区とし導入してはと思うがいかがか。
区長:しっかりデマンド値を管理するとなれば業務を一時休止したりと区民サービスに影響がでてくるため、現在の節電対策をしっかり実施していく。
(3)直管型LED取替えは多額の経費はかかるが節電による電気量の削減も見込めるため電気使用量の低減を優先し、早期実施すべきではないか。
区長:現在の厳しい財政環境での直管型LED取替えは難しい。今後LEDの開発情報収集に努め、標準仕様、JIS規格化、安価となったら10年を待たずにLED取替を積極的に検討する。
2、 予防接種について
数が増える予防接種。親がメリットデメリットを理解し、選択していける環境づくりが急務ではないでしょうか。
厚生労働省は5月23日に子宮頸がんと、乳幼児の細菌性髄膜炎の原因になるインフルエンザ菌b型(ヒブ)、小児用肺炎球菌の3ワクチンについて来年度から公的な接種「定期接種」に加える方針を決めました。
これによってワクチン後進国といわれていた日本の予防接種は大きく一歩前進したといえるかもしれません。
しかし、乳幼児対象のヒブと小児用肺炎球菌は接種回数が1歳前は3回ずつ。合計6回。1歳以降に1回ずつ。合計2回。全部あわせると8回の予防接種が乳幼児の定期接種に加わったと言えます。
1歳までに受けるようになっている定期接種は他に三種混合(3回)、BCG(1回)、ポリオ(2回)と6回ある。これにヒブと肺炎球菌6回が加わり来年度から倍の12回の予防接種を1歳までにうけることになります。
前回の予算特別委員会で保健所への電話相談が以前の倍の年間12000件、1日50件ぐらいに増えているとのこと。その中でも予防接種のスケジュール関係の問い合わせが多いという報告がありました。そのことからも今回のヒブ、小児用肺炎球菌の定期接種化には保護者の混乱を招かないスムーズな導入が必要だといえます。
(1)新規「定期接種」の情報提供について
目黒区は来年度から子宮頸がん、ヒブ、小児用肺炎球菌と3つのワクチンが公的接種に加わりますが、保護者にワクチンが効く病気の知識、ワクチン接種の効果、副作用、注意点、ワクチンの種類、ワクチンの開発経緯、他国での実績、免疫持続期間等幅広い情報を事前に保護者に説明する機会は設けるべきだがいかがか。
区長:3つの接種が強制接種とならないように気をつけていく。効果・情報は接種時に配布する個別通知にいれる。
(2)乳幼児予防接種の受け方について
乳幼児に関しては予防接種のスケジュールの立て方指導も必要になってくると思うが、目黒区はどのような形で行うのか。
区長:あらゆる機会に予防接種の案内はしていく。新生児訪問の時に個別対応できる。
現在母子手帳配布時に出生通知書(新生児訪問申し込みハガキ)も配布しているが、6割ぐらいしか申し込みがない。2ヶ月の予防接種案内で再度募集。なるべく保健士等が直接会って対応できるのが望ましい。
(3)定期・任意両方を含めた予防接種情報提供について
予防接種は定期接種になっても義務ではなく国は推奨するだけで接種を決めるのは保護者。子宮頸がんワクチン等ある程度の年齢以上の接種に関しては本人と保護者である。現在みずぼうそう、おたふく風邪、B型肝炎と専門家らによる予防接種部会は定期接種化を求めていることからも今後定期接種はまだ増えることが予測される。
この時期に保護者にも、又ある程度の年齢の子どもにも予防接種の知識を広く学べる機会を作るべきだと思うがどう考えるか。
区長:4ヶ月健診時に予防接種の小冊子、スケジュール表配布。また小学生以上も予防接種の通知と一緒にチラシを配布。現在情報はネットや育児本などでも取得できるし、詳しいことはかかりつけ医師に相談することが望ましい。